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植物分子生理学グループの研究内容です

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〒076-0046 倉敷市中央2-20-1

植物分子生理学グループ
Group of Plant Molecular Physiology

研究内容 (Research)SERVICE&PRODUCTS

佐々木孝行の研究テーマ


「植物におけるアルミニウム毒性と耐性機構の解析」
 特に アルミニウム耐性遺伝子:ALMT輸送体,およびALMTファミリーの解析

根からの有機酸の放出は,Alを無毒化します.そこで、私たちはコムギから「Alによって活性化されるリンゴ酸トランスポーター(輸送体)」の遺伝子を単離し,Al耐性であり酸性土壌耐性の遺伝子であることを証明しました.
佐々木の研究は,このトランスポーターがどのように機能するか?発現がどのように調節されるかを調べることです.

次に,研究の背景とこれまでの研究の内容を紹介します.

アルミニウム耐性遺伝子ALMT1 についてごらんになりたい方は,ここをクリックしてください.


詳しい内容 1「酸性土壌は作物の生育を阻害する典型的な"問題土壌"です!」

研究紹介にも書きましたが、この佐々木の研究で行ってきた主なテーマは,酸性土壌で問題になるアルミニウム(Alと略します)がいかに植物に影響するか?ということです.

では,酸性土壌って何なの?ということをご説明します.



世界の農耕可能地の30~40%が,地図の赤で示す酸性土壌の地域となっています.

それぞれの地域で,異なる組成の酸性土壌であり,書かれているような名称で区別されています.

日本では,黒ぼく土(Andiisol)と呼ばれる火山性の酸性土壌が広く分布しています。



畑の土(中性)と黒ぼく土(酸性)(左の写真)で,エンドウを育ててみました.
すると播種後10日で,生育に差がでているのが分かります(右の写真)


エンドウを土から掘り起こしてみると,根の成長に違いがあるのが一目りょう然です.

この主な原因は,酸性土壌で溶け出してくるアルミニウムイオン(Al3+)が根の先端(根端)領域に集積するためです.

右の写真のようにAlが集積すると,根の伸長が阻害され,壊死がおこります.そして根が養分を吸収できなくなるため,植物の成長が抑制されてしまうのです.


詳しい内容 2「アルミニウムによる障害メカニズムを明らかにする!」

アルミニウムによる根の伸長阻害は,さまざまな要因によって引き起こされると考えられます.

そのうちの一つとして挙げられるのがAlによる活性酸素の誘発です.
タバコ培養細胞を用いて解析した結果,Alによる活性酸素の誘発がミトコンドリアの障害ならびにATPの減少とともに見られ,Alによる細胞死の原因の一つと考えられました(Yamamoto et al. Plant Physiol. 128, 63-72, 2002).

このページでは,詳細は割愛します.
詳しく知りたい方は,植物成長制御グループのHPをご覧ください.



次の内容は 3「アルミニウム耐性遺伝子を研究する!」です

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